令和7年度白河市土地改良区事業計画について
食料の安定供給と農業・農村の多面的機能の発揮を実現するため、農業生産基盤や土地改良施設の更新整備などの課題解消に向けて、農業農村整備事業等の各種事業に効率的かつ効果的に取り組むとともに、県営・団体営等の各種事業によって造成された水利施設を始めとする附帯施設の適正な維持管理を行うほか、組合員の負託にきめ細かに応えるよう各地区維持管理組合と連携を密にして、以下の事業を実施して参ります。
1)維持管理事業業務
【土地改良施設維持管理適正化事業】
・旗宿地区用水路布設替(旗宿滝地内・和平地内 2箇所)
旗宿地区用水路は、旗宿地区ほ場整備事業により築造された施設で50年近く経過し、老朽化や山腹からの湧水により用水管理に支障をきたすとともに、水田の湿田化が進むことにより耕作にも影響を及ぼしています。このため、これらの課題解消に向けて、令和7年度も引き続き水路整備及び湧水処理工を当該事業で実施いたします。
・五箇地区幹線水路ゲート補修
五箇地区幹線水路ゲート(8基)は、県営かんがい排水事業により水路と共に整備された施設で50年近く経過し、老朽化によって維持管理に支障をきたしています。このため、施設の更新・補修整備に向けて令和6年度から事業に加入し、本年度は拠出金のみ支出いたします。
2)太陽光発電事業に伴う売電収入による助成
各地区維持管理組合の負担軽減につなげるため、太陽光発電事業による売電収入を揚水機等を保有している各地区組合に還元します。
3)受託事業業務
【多面的機能支払交付金事業の事務受託】
4)ほ場整備事業の推進
農地中間管理機構関連農地整備事業泉田地区は、平成31年度から当該事業申請の協議を重ね、令和7年度からの着手となります。令和7年度は事業の実施設計、換地原案の作成等を行う予定となっています。また、本区会計に泉田地区農地中間管理機構関連農地整備事業に伴う特別会計を設け、その推進事業として、先進地視察研修や各委員会の開催等を予定しています。なお、地域集積協力金及び集約化奨励金が地区(泉田地区事業推進委員会)に交付されることから、地区の要望により本区で管理し、担い手が必要とする施設や機械購入等への助成に活用いたします。
さらに大和田地区についても、持続可能な営農が行えるよう白河市と密に連携して、ほ場整備の調査地区としての新規採択を目指します。
5)水路整備事業の推進
南湖幹線用水路は、白河南地区ほ場整備事業により造成された施設で、標準耐用年数の50年を経過しており、老朽化で目地の開き、水路の段差・沈下等が多くみられ、通水に支障をきたしています。 この水路は南湖上流地区約60haの水田に用水を供給する重要な施設なため、早期の新規事業採択を目指します。
6)機能保全計画の策定
農業用水利施設の多くは、戦後から高度経済成長期にかけて集中的に整備され、耐用年数 が経過しているものも数多く存在し、それに伴い近年では突発事故の発生件数が増加するなど営農に支障が出る事例も増えてきています。 農業が持続的に発展し、食料を安定供給するためには、施設が安定して機能することが不可欠となっています。そのため施設毎に機能診断を行い、劣化予測をして対策工法の検討と機能保全コストの算定・比較をする機能保全計画を策定します。この策定により施設の長寿命化及びライフコスト低減、突発事故の予防保全に向けて、適切な時期に施設の修繕または更新を行ことが可能となります。
7)土地改良施設維持管理計画書の見直し
土地改良区は、土地改良施設維持管理計画書を県の認可を受け運営していますが、施設の追加、廃止等があった場合は、総代会での議決の上、県の認可を受け、随時見直しを行います。
8)各地区における維持管理事業等
①県営・団体営事業の取組
農村地域防災減災事業 (防災重点農業用ため池緊急整備事業) |
施設名 地区名 |
事 業 量 |
事 業 費 |
負担区分等 |
赤番沢池 ( 細 倉) |
堤体改修 R7年度 詳細設計 |
総事業費 167,000千円 (令和7年度 ~9年度) 9,900千円 (令和7年度) |
国55%、県34%、市11% 維持管理組合負担額なし |
施設名 地区名 |
事 業 量 |
事 業 費 |
負担区分等 |
田町大堰 |
油圧ユニット更新 |
総事業費 147,000千円 (令和4年度~7年度) 40,800千円 (令和7年度) |
国50%、県31%、市9.5%、地元9.5% 維持管理組合負担額 (3,876千円) |
田中堰 (久田野) |
取水ゲート更新 |
総事業費 78,700千円 (令和5年度~7年度) 8,000千円 (令和7年度) |
国50%、県14%、市18%、地元18% 維持管理組合負担額 (1,440千円) |
施設名 地区名 |
事 業 量 |
事 業 費 |
負担区分等 |
庄司場堰 (小田川) |
左岸護岸補修工 |
総事業費 158,890千円 (令和5年度 ~7年度) 36,600千円 (令和7年度) |
国50%、県42%、市8% 維持管理組合負担額なし |
②単独事業・維持管理組合事業の取組
施設名 |
事 業 内 容 |
事 業 費 |
補助額 (事業費×37.5%) |
田町大堰 |
施設の維持管理 |
200千円 |
75千円 |
岩下堰 |
30千円 |
11千円 |
五箇堰 |
890千円 |
333千円 |